第五試合:10/22バトラーツ大阪大会:B-CUP98~大阪夏の陣~観戦記
<前置き>
これは発行部数9000部を誇る夕刊プロレスというメールマガジンに「KING OF SPORTS」というタイトルで不定期連載しているコラムです。ここにアップするように多少の手直しが入る可能性もありますが。
</前置き>
私は新日ファンで過去には新日以外生観戦したことはない。が、過去のコラムでも書いたように、今の新日で納得いく”プロレス”がなかなか見られなくなり、お金を出して見に行くパワーがほとんどなくなっていた。そんな時に私の興味を引いたのがバトラーツであった。雑誌で見る限り昔の新日の面白さ、そして日本のプロレス史の中で一つの究極ではなかったかと勝手に思っている、新日/UWFの抗争時代、あの雰囲気が味わえそうな気がしたからだ。
が、雑誌で見るだけではすべてはわからない。TV放送もないのだから。一度見に行ってみたい。そう思い出して半年。年に何度大阪に来るのかはしらないが2度ほど見逃し、今回こそはと思った。直前にその気もちは強固なものとなった。そう、ボブ・バックランドの参戦である。猪木とのタッグ時代は、プロレスから離れている時期だったので全盛期を若干外してしか知らないが、あの藤波との戦い、「長すぎたショート・アーム・シザース」はやはり私の中の伝説である。決してアレクがマルコ・ファスに勝ったから行こうと思ったわけではない^^;;;
#いわんや、サスケおや(苦笑)
会場は大阪府立の第二。初めての会場だ。なんせ新日しかみたことないから、このクラスの会場には縁がなかった。17時に会社を抜け出し会場に向う。府立の地下なのね。入り口でチケットを買う。行くまではRSではない席でいいか、と思ったのだが、前回のコラムではないが選手が小さそうだから出来るだけ前で見たい、そう思い5000円のRSを奮発した。が、はいってびっくり。6列ぐらいしか席がない。その5列め!これでRSならそれより安い席ってどこや?まぁいいか。とりあえずパンフ購入のため売店に向う。おぉ、バックランドがサイン会やってる!サイン集める趣味がないのと、給料日直前金欠だったんであきらめたが、本当に目の前にバックランドがいるという事実に背筋がぞくぞくっとする。
18時過ぎ、全選手入場。「恒例の抜き打ち挨拶です。」そんなのがあるのね?いきなり笑わせてもらう。しかもバックランドを指名。よーわからんことを一言二言。とりあえずバックランドが動くだけで会場がどよめく。凄い存在感だ。
そして第一試合開始。 池田、ヨネ、土方 VS 折原、小野、マッハ純二。
正直、5000円が惜しくなった。悲しくなった。土方、そしてマッハ、その体でプロレスラーを名乗るのか?やられまくってるし、噂に聞くトンパチも軽い。ノリはいいのだが私の頭をかすめたのは学生プロレス。一時付き合いのあった関西大学プロレス研究会。そこの先輩のほうがプロレスラーな体型してたぞ!が、5分過ぎ、その気もちはすこし柔らいだ。上記二人がバチバチやられる中、ちゃんと立ち上がり、向っていく。だんだんとバチバチ度合いが上がり、技のあたる音が会場に響く。これは本物だと。
10分30秒 池田の大ちゃんボンバーからの体固めで純二を下す。
第二試合。臼田、田中 VS 日高、藤田。
日高、藤田組の入場、またこいつらも細いなぁ。そろいのコスチュームで決めて、結構かっこはいいんだが。その点、臼田、田中はさすがの体の厚みだ。こりゃ圧倒的かな?序盤は思った通り攻め込まれる。が、ものすごい粘り、そして一瞬のすきをついた関節から攻勢にでる。面白い!最後は臼田の裏4の字でフィニッシュ。
#しかしまぁ、あんな技が出るとは。17,8年前に名前からの想像で
#やってたよなぁ、裏4の字。痛いんだ、これが。
20分0秒 臼田の裏4の字で藤田がギブアップ。
第三試合。星川 VS 望月。
みちのく、そしてWARに上がっている望月の試合がみられると思わなかった。星川は凄いね。身長173cmと、私(175)より小さいのだが、リングの上ではでかく見える。本物のプロレスラーだ。一方の望月も負けてはいない。両者互角の争い、中盤望月が押し捲るが全て返す星川。三角飛び系の蹴りはさすがに魅せてくれる。が、引き出しの差か、受け切った星川が攻めに転じ、最後は関節で決めた。
14分0秒 星川がヒザ十字で勝利。
休憩を挟み第四試合。トーナメント一回戦。サスケ VS クルーガー。
バックランド以外意識してなかったのだが、こんなとこでサスケが見られるとは。
#今のサスケを見たいかは別にしてね。
ビクターの入場、すごい。さすがにでかい。そして客のあおり方もうまい。どんどん会場の雰囲気が盛り上がっていく。そしてサスケの入場。思った通りトンパチの2人がつく。ん?ウルティモ・ドラゴンとこのカレーで釣られた3人組もいるぢゃん。手を抜かないね、サスケ。試合はビクターと真正面から組まずにすかすサスケ、しかしそれをちゃんとあしらうビクター、楽しいね。舞台が場外にうつり、サスケのケブラーダが決まった瞬間3人組が手を出しまくり、ビクターは3人がかりで腰を痛めつけられ、リングに戻った後、サスケの大技連発、最後は丸め込んでしまった。まさか勝っちゃうとはねぇ。サスケの狡さはヒール転向で磨きがかかっているようだ。
11分5秒 ウラカンラナでサスケが丸め込む。
そしてやってきたメインイベント。バックランド、石川 VS アレク、大矢。
元新日で、FMWでもちゃんとしたレスリングを見せてくれる大矢。見たかったレスラーの一人。そして今話題の人、アレク。入場から凄い盛り上がりだ。が、リングに上がり終わった瞬間会場のムードは一変!”ボブ”コール一色!そして懐かしいあの曲が流れる。「バックランド・ストレート」。凄い盛り上がり。そして本物のプロな入場、そして客を煽る。ある意味一番みたかった石川だが、完全に影に隠れる。クリーンに握手を交わす4人。が、アレクはバックランドとの握手の際、深々と頭を下げる。そして先発を買ってでて、バックランドを誘う。かたや先発の石川、うまくかわしなかなかバックランドと変らない。ほんと昔のプロレスを見てるようだ。ドラマなんだよ。しかしその間もちゃんとレスリングはしている。ただのおちゃらけではない。試合のすべてを伝えることは不可能。ポイントを上げれば、アレクとバックランドの見ごたえあるグランドのやりとり、こいつは場外に落ちても続いた(笑)。元新日の意地が、石川と”猪木”合戦を仕掛ける大矢。卍固め、延髄の勝負は見ごたえあった。本当に”プロレス”がわかっている大矢、バックランドにキーロック、いやショート・アーム・シザースを仕掛ける。返し持ち上げようとするバックランド。この攻防だけで5分ぐらい引っ張ったか?見ごたえはあった!変った直後、石川がアレクにショート・アーム・シザース。持ち上げようとするアレクだが、石川は三角絞めに切り替える。うまいねぇ、このすかし方。
最後は時間切れ引き分け。が、大矢が5分延長を訴える。因縁も、勝敗にこだわる必要もないこの試合、大矢もまだまだ楽しみたかったのだろう。もちろん私もそうだった。この5分は本当にすごかった。バックランドのアトミックドロップ、アレクがバックランドをまわしたジャイアントスイング。結局、というか、当然時間切れ、充分楽しませてもらったよ!
結論を言おう。バトラーツはいい。特にメインイベントはよかった。久しぶりに”本物”のプロレスを見たような気がする。リングを走り回ることもなく、膠着した関節の取り合いも、殺伐とした雰囲気もない。ただのおちゃらけでもなく、じっくりと”プロレス”を魅せてくれた。ちゃんとした、流れのあるグランドのやり取り、勝負どころで飛び出す大技、一人一人ちゃんと個性を持ち、潰しあうことなくその色を混ぜ合わせていく。プロレスは喧嘩ではないのだ。 はっきり言える。バトラーツのファンになったと。これからも応援していきたい。出来る限り会場に足を運んでみようと思う。
余談:その1
石川の”猪木”パフォーマンス、嫌う人も入るだろう。私も猪木ファン、いや信者の一人として、気になるところではあった。が、今や”猪木”は一個のキャラクターとして確立されている。そう、日本人レスラーがアメリカでニンジャキャラクターを演じるように、石川は”猪木”というキャラクターを演じている。そして演技の域を越えて生き霊が憑依しているかの世界に達している。いいじゃないか、”本物”の猪木が見られないこの時代に、本物の猪木を垣間見せてくれるのだから。これもプロレスだよね。
余談:その2
びっくりした。入場に使われている曲のほとんどが私の知っている曲ばかりだった。あしたのジョー2の主題歌、ビースティーボーイズの1st、ハロウィンのフューチャーワールドなどなど。あぁ、私と限りなく近い世代の連中ががんばっているんだな、どっかのレコード会社とのしがらみもなく。うれしかったよ。自分と同じ世代の人間が、昔の憧れをそのまま実現している。すごいよね。自分もがんばらなければ、そういうエネルギーを与えてくれたような気がする。
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コメント
結局この後、見に行くこともなく消滅。
一応復活はしているが低迷。
しかしバトラーツ出身の、この時みた
選手達も、ほぼみんながんばってる。
準メジャーの増加で、食い込んで行って
がんばってる選手達を見ると、ふと
この大会を思い出しますね。
たまに元バト同士の試合とかあると、
やっぱそのころがよみがえるような試合も
してくれますし。
中堅でいていい年齢じゃない。
もう一分張りがんばってくれい。
投稿: ごるご十三 | 2005年12月 2日 (金) 16時26分