第八試合:王者の魂
<前置き>
これは発行部数9000部を誇る夕刊プロレスというメールマガジンに「KING OF SPORTS」というタイトルで不定期連載しているコラムです。ここにアップするように多少の手直しが入る可能性もありますが。
</前置き>
コラムのタイトルに全く似合わないこの副題。大方の期待(あるのか?)を裏切って、年末年始の新日/UFOがらみの内容ではなく、ちと馬場さんがらみのお話を。もっとも増刊号が明日なら、関西での中継も明日なのよ(書いてるのは7日)。で、なぜ馬場か?それは単に6日深夜、「ジャイアント馬場、還暦」という番組を関西テレビ(フジ系列!)でやっていたから(苦笑)。
こてこての新日ファンの私、最初に意識して全日に触れたのはハンセンが乱入したころでした。遅い、だるい、のどかすぎる。そういった印象ばかりがあり、当時中学生で柔道部の練習が終って帰ってきた土曜の夕方、見てるうちに寝てしまう事もしばしばであった。その後、ジャパンプロ参戦を系機に、激しいプロレスを味に加え、退屈しない試合が行なわれるようになっていった。鶴田、天龍、原、そして長州がいたからだ。現在、三沢、川田、小橋、田上といった素晴らしい選手を抱えながら、なにかスパークしない。馬場が押え込んでるから、そう思っていた。。。。
昨日の番組では、馬場の足跡を振り返りつつ、還暦を迎えた馬場の日々を綴っていた。
馬場は誠実である。馬場はまじめである。馬場は堅実である。
これは私が猪木に求めているものとは、ある意味正反対である。プロレスラーなのだから、嘘を付いてもいい、大法螺ふいて夢を見せて欲しい。ただその夢を見せ続けるために体を張り続けて欲しい。猪木はついに体を張れなくなった。今の馬場ほど(失礼)に動けないこともないだろうが、そんな猪木ではだれも夢を見られない。が馬場は違う。動いているだけで、リングに上がっているだけで、そして、そこにいるだけで夢を与えてくれる。夢の質は違うかもしれないけれど。
インタビューに答えた多くのファンが、同じ事(誠実、まじめ)を言った。この不安な時代に安心できる場所なのかもしれない。私には物足りない。日頃冒険できないからこそ、プロレスの中でぐらい冒険を夢見たいのだ。 が、この番組の中で、私は馬場さんのあまりの誠実さ、あまりのまじめさに打たれた。馬場さんはまだまだ現役でやるべきだ。そして多くの人に夢を与えて行って欲しいと。
力道山独裁の時代から、BI両巨頭の時代。これ以後、日本プロレス界は表向きは下火である。これも後継者問題かな。馬場には鶴田がいた。性格的にも強さも最高の後継者であったが、病に倒れた(死んだわけではないけど)。猪木には、技を受け継ぐ藤波と、力を受け継ぐ長州、そして格闘技志向の前田という3人の猪木(1/3)を生んだ。が、プロレスから離れた前田、運命のいたずらに翻弄され一線から一歩下がった藤波、暴れまわった挙げ句牙を失った長州。。。鶴田が元気で、前田の強さ、長州の気迫を持った藤波がいたなら、日本プロレス界は両巨頭時代を続け、猪木、馬場も安心して引退していたのかもなぁ。一般の人へのアピールには、やはりゴールデンタイム時代のヒーローが不可欠みたいだから。。。;
大変だぞ、三沢、小橋、川田、田上、蝶野、武藤、橋本、佐々木。
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