第六十三試合:Call&Responce(前編)
音楽用語、多分元はジャズやブルーズのような即興演奏の多い音楽において、演奏者同士が、「を?そうくるんやったら、俺はこう弾くで」みたいなやりとりをさす(はず)。後には演奏者が客を煽り、客がそれに答える掛け合いのようなものもさす(はず)。
音楽はエンターテイメントだけど、スポーツ、および武術はそうではない。だから、相手の技にあわせたり、客を意識する必要はない。しかし、「プロ」スポーツとなった瞬間に、この定義は崩壊し、客にうける、客を入れられる、つまり稼げることが重要なポイントとなる。もちろん「強い」ことは絶対条件なのだが。
そういう意味では、これまでの亀田は「プロ」として魅せることに徹してきた。「楽に勝てそう」な相手にケンカボクシングで圧倒して。タイトルマッチも微妙な相手だったのだろうけど、そこはやはり世界ランカー。そうはいかなかった。で、今回は「強い」というか「きっちりポイントを取る」つまり、「勝つ」ことだけを考え、客に「魅せる」ことを捨てた。
顔や親父の志向から、不良キャラ(日本では受けますからね、私は嫌いだけど)で、ケンカボクシングを見せてきたわけだが、あの三兄弟、子供のころからずっとボクシングやってるんだから、技術で「勝つ」、「負けない」ボクシングのほうが得意なんじゃないかと思ったりもする。
プロレスは言うまでもなくエンターテイメントで、まさに「Call&Responce」の世界。打っても響かないレスラーはくずだし、客を自分の世界に引きずりこめないレスラーは三流。
六十一、六十二試合目で、私はかなりの「打撃」を放った。書いてる瞬間は勢いだけなのでいいんだけど、送る瞬間にかなり躊躇した。送るメール本文には「桃太郎さんの判断で没にしてくれてかまわない」と書いた。ここまで書いていいんだろうか、と。何にも言わずにさくっと載せてくれた桃太郎さんには頭が下がります。
この打撃に答えてくれた皆様に感謝。
#またも長くなっちゃったので後編に続く。
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