第六十六試合:ペガサス幻想(ファンタジー)
(初代)タイガーマスクは強かった。その強さを引き出したのは、タイガーと同じ空中殺法を使うルチャドールではなく、スピード、パワー、そして技の切れ味に優れたダイナマイト・キッド、パワフルで、テクニシャンで、それでいてラフもできるヒールのブラックタイガーだった。
その後を次いだコブラの時代、キッドに加えて、デイビーボーイ・スミスがいた。その圧倒的なパワーはもう完全にヘビーのものだった。
次いで馳の時代、印象に残るライバルはやはりオーエン・ハート。
ある意味今でも続くライガー時代はもちろん二代目ブラックタイガーことエディ・ゲレロと、ペガサス・キッドから始まり、小僧(キッド)から育ちワイルド・ペガサスとなったクリス・ベノワ。
今日(26日)、会社のPCのRSSリーダに飛び込んできたニュースは
「クリス・ベノワ死去」
今の時点(22:23)では、まだ正確な死因がわからない。家族とともに、ということ、銃殺とかではないことはどっかでみた。他殺だとして、誰が素手でクリスを簡単に殺せるというのだ?一家心中、という説が先日紹介した後藤達俊のブログでも、ライガーに電話したらその可能性を示唆したという。
日本のプロレスファン的な感覚では、今の彼が、自ら死を選ぶ理由なんかあるとは思えない。WWEは見てないので、今の彼の扱いがどうであったかはしらないけど。
ダイナマイト・キッドは大男揃いのWWFで闘うために使ったステロイドの副作用で苦しめられている。デイビーボーイ・スミスもステロイドが原因では、と思われる心臓発作でなくなっている。今調べながら書いてるのだけど、39歳だったのか。今の俺と同じ年だよ。。。同時期に日本では大成しなかったけど、WWF/WWEでは彼らよりはるかに上にいったブレッド・ハートも、なんともいやな感じでWWFを離れたように思われる。そして彼らハート一家の末弟ともいうべきオーエンは、リング上のしかも試合中ではない事故で旅立った。
ハート一家だけではない。二代目ブラックタイガーたるエディ・ゲレロも睡眠薬の問題や事故でWWE退団。復帰までの間に日本に来た時にはもう、悲しいぐらい筋肉の落ちた体でがんばっていた。しかし。。。その後・・・
クリス・ベノワはダイナマイト・キッドにあこがれてプロレスラーになり、ハート道場から、新日本に来た。ペガサスになる前、第一試合で船木と闘うのを見たことがある。その後、キッドらハート一家が活躍した新日本のJrの中心選手となり、その後も同じ道を歩むことになったエディ・ゲレロやディーン・マレンコとめぐり合う。
ハート一家がみんな不幸に見舞われ、エディまで。アメリカのプロレス界に確実に存在する闇。その闇に耐え切れなくなったのだろうか。エディまで失って。
かなり前に、新日Jr育ちの彼らがトップにいる限り、アメリカのプロレスも、どんなにエンターティメント性を強めても、試合では魅せてくれる、そんなコラムを書いた。でも、もう彼らはいない。クリス・ジェリコだってもうプロレスしてないよね、確か。
私が憧れた時代のレスラーはもういない。日本から飛翔した、見守っていたい選手もいなくなった。WWEが独自に育てた選手、まったく感情移入できない層ばかりだ。もう、アメリカのプロレスへの興味は完全になくなった。
新日がもっとちゃんとしててくれたら、WWEで疲れきった彼らを呼んで、いい試合をさせてやることが出来たのではないか。変なビッグネームをあげなくても、WWEの後の彼らであれば、ちゃんと使えば、外人組エースが十二分に勤まっただろう。クリスには。。。棚橋や中邑の前に立ちはだかってIWGPを巻いてほしかったなぁ。。。
どんな結果が出るかわからない。これが掲載されるころには詳細がわかってるかもしれない。でも、彼は天馬(ペガサス)となって、家族を乗せて天に帰っていったのだ。それでいい。。。R.I.P.
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