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2008年1月 8日 (火)

88尾目:釣堀?管理釣り場?

年に一回小柿に行く度に思うことがある。
「なんで同じ料金で、餌釣りエリアはキープ50尾で、ルアーフライは5尾なんだ?」

言い分はこうである。
「餌釣りエリアはサイズの小さなアマゴだが、ルアー、フライエリアは大きなサイズの、いろんなマスを入れていて、コストがかかる。」

さらに、、、
「ちゃんとリリースしないから、死魚が捨てられたり、浮いてたりして問題がある。ちゃんとバーブレスにしてくれ。」
とか
「40cm以上の大きな魚は育つまでに何年もかかる。なるべくリリースしてくれ」
って。まぁね、マス系の餌釣りではほとんどリリース不可能。ルアー、フライ系のほうがリリース生存率は高いけど・・・

なんだかすげぇ矛盾を感じるが、それには理由がある。

今はやりの「えりあ・とらうと・ふぃっしんぐ」。これはあいも変わらず横文字にしてかっこよく見せてるだけで、ようは「管理釣り場のマス釣り」だ。じゃ、「管理釣り場」って何?これをどう捉えるかで印象は大きく変わる。

「放流されたマスを釣る」という部分だけを取り出してみると、私のような無駄に長い釣り歴を持つ人間からすると、「自然河川を区切ったり、かなり人工的な区切られた川で、餌を使って、目の前でマスを放流してもらって、可能な限り根こそぎ釣って持って帰る、いわゆる放流釣り場」が最初に思いつく。しかし、いわゆる「エリア・フィッシング」として紹介される、主に関東系の管理釣り場は、多くが池型で、その日に人数分放流する、ということはない。すでに入っているマスを釣って楽しむのだ。

つまり「放流釣り場」と「管理釣り場」でかなり印象が違う。「マスの管理釣り場」という表現がしっくりこないのもある。「管理釣り場=ヘラ」という印象が強い。ヘラの場合、「放流釣り場」という表現はなく、「管理釣り場」に対して「釣堀」と呼ばれるものがある。「釣堀」にも自然の池を使ったところ、自然の池に近いシチュエーションのところはあるけれど、多くはプールのような真四角、底は平ら、もしくは多少の勾配付き、というのが主。あ、あくまで関西圏ね。前にも書いたけど、伝統的にはうどんの底釣りを主とし、釣ったヘラのサイズや、総重量で賞金や賞品がもらえたりする。それに対し、「管理釣り場」は、自然の池(っても元はため池だろうけどさ)に桟橋を設置し、ヘラを放流。釣り方も(ヘラ釣りの範疇内で)かなり自由。大物、はともかく、重量とかで賞品が出たりすることはない。純粋に釣って楽しむところ。

なんで「管理釣り場」が「釣堀」という呼称ではいけないのだろうか。そこにはいくつかのポイントがあると思う。一つは前に書いた、伝統的な床釣り&うどんオンリーという釣り方の古さに対する反発。一つは風情のない真四角な池(周りは民家だったり、普通に道路だったり)で、水もあまりきれいではない、そういう印象に対する反発。さらに、もう一つの「釣堀」に対する釣り人の悪イメージ。

このもう一つの釣堀、だが、私なんかは回りそういうのがなかったのであんまりなじみがないが、ようは屋内型プールの巨大版。ガキのころにダイエーの屋上で、直径4,5mのビニールプールみたいなので、鯉や金魚を釣った記憶なら。。。実はそういうのの大きなやつが昔はいっぱいあったようで、以前新世界にあった射的や弓のように、ちょっとしたゲーム性のある娯楽だったらしい。それを体感したのは、東大阪。アクアテイラーズに通う最中に看板発見。今でもあったんです。25mプールぐらいのが屋内にあって、用意された道具で釣りができるところが。鯉、フナ、金魚が泳いでて、釣った数とかでポイント券かなんかくれて。。。結構いい値段するし、正直つまんないのでもういかないと思うが、やっぱりあれは”釣り”ではなく”ゲーム”。えぇ、”ゲームフィッシング”ですらない。

そういうある意味場末のゲームセンターか、しなびた温泉街の射的場のような場所のイメージを持つ「釣堀」という言葉を嫌ったのではないだろうか。

で、ようやくマスのほうに話を戻るわけだが、「放流釣り場」は「釣堀」に近いイメージ。お金払った分だけ魚入れてもらってがっつり持って帰る。昔こばんざめメンバーで行った朽木では。。。餌釣りですが人数がいたので一升貸切にしました。貸切にすると料金頭割り。さらにそこには魚代が入ってなくて、「にいちゃん、なんぼ分いれる?」と聞いてきた。頭1000円だか2000円分ぐらい頼んだのかなぁ。結構な量。冬の雨の中釣ってたのだが、そこそこ釣ったらみんな飽きてくる。寒いし。私やあかまんさんやMARさんのようにしつこい釣り人は、必死で釣ってたんですが、結局EIJIさんや岩本博士の「さっさとやめて熊鍋食いにいこうや~」という声に負けて終了。終了するとどうなるか、というと、おっちゃんが来て、升の樋を開けるわけ。そうすると。。。どんどん水がなくなって、最後は岩魚つかみ取り大会(苦笑)。あたしゃ参加しませんでしたよ。だって”釣り”がしたかったんだもん。

つまりこういう感覚の”ずれ”がある。金払った分だけ魚を持って帰って当然。ちょっと釣りが楽しめたら、後はつかみ取りでもいい、のか、私のように、とにかく釣りあげないといや、という感覚と。もちろん最低限のお土産確保済みだから、そして最後はその手がある、という前提だったりもしたんだが。

結局のところ、私の頭の中には。。。
・川型、入った人数に合わせて魚を放流、食べることも重視=放流釣り場
・池型、当日放流は基本的にない、釣りの楽しみを重視=管理釣り場
というイメージが出来上がってる。だから。。。川型のところで厳しいキープ数制限されると、ちょっとげんなり。今年はでかいのも少なかったし、あきらかに昨年より放流量が少なかった。リミットが昨年は8尾だから、単純計算で8人(去年はもっといたか?)*8尾で64尾なところが、8人*5尾で40尾になってる可能性があるわけ。これもおかしな話だよな。餌代高騰、とか言って料金が3500円から3800円に上がってる上に、放流量とキープ量を減らすということは。。。まぁちょっと変な計算だけど。。。3500/8=437円と3800/5=760円。一尾あたりの単価が倍近いじゃない(苦笑)。

あの川幅、あの水深では、TVで見るような、例えばミノーイングや、スプーンの使いわけによるトレースする水深を変える技術の楽しみはないし、池型で安定しているマスのように、水面系に反応もしない。”釣り”を楽しむという観点では、かなり限られた条件でしか遊べない。さらに”釣り味”を楽しめる大型も今年は少なかったし、うちわの”大会”というイベント性とwogeyのうどんがなかったら楽しさ半減だもの。

”ゲームフィッシング”などと謳って、”食べる”釣りからの脱却みたいなあおりがあるけど、やっぱ食べられる魚なら、なるべく食べたいし、なんとか釣ってきた魚でくいつないで、みたいな生活が続いてるのも考えると、やっぱりなんかしっくりこないよなぁ。。。

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