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2007/12/10

大鱚 剣之介 ラーメンを食う 大黒庵

<Kenneth.Kです。>

甲斐の国からはるばると平塚に訪れたITU衛門の

羅亞麺好きに舌を巻きつつ付き合っている剣之介であった。

老郷(ラオシャン)を食した後

間髪入れずに訪れた先は

大黒庵

であった。

この店は蕎麦屋であるが羅亞麺が有名になったという店である。

剣之介は食べたことがなかったのだが

話には聞いていたのでITU衛門を連れてきた次第だ。

なお老郷から徒歩にて5分くらいである。

『お侍方、何を差し上げましょう。』

少し間延びした声で老女が尋ねた。

『大鱚よ、羅亞麺2つでよいか?』

『いや、しばしまて、ふむ、カレー南蛮をもらおうか

女中、羅亞麺とカレー南蛮をくれぬか。』

『カレー南蛮は蕎麦とうどんがごぜぇますが』

『無論、うどんで頼む。』

『かしこまりましてございます。』

待つことしばし。

ITU衛門の前に羅亞麺が

剣之介の前にカレーうどんが運ばれた。

『ITU衛門よ、この羅亞麺はどうだ?』

『うむ、旨いとは思うが、八王子のそれと似ておる。

黒い汁なれど塩辛くなく油で重くしないのがよく似ておる。

おぬしこそ、なんだ。羅亞麺を食わずに

カレー南蛮など。普段食わぬではないか。』

『うむ、これにはわけがある。

平蔵という男とこの先に仕事をする可能性があるでな。

なにしろ、その平蔵という男、カレーうどんに滅法うるさいときている。』

『なに、平蔵とな。ふむ、なるほど。

して、このカレーうどんはどうなのだ?』

『出汁の香りがよい、カレーも辛すぎず少し甘みのあるのがまたよい。

出汁とカレーのバランスは良いと言っていいであろう。

豚ばら肉とネギという具も珍しくはないが外連もなくて好感が持てる。

だが、麺がな。いささか固いかと。

平蔵が言うには逢阪の麺は柔らかいというのだ

彼奴の口に合うかどうかはわからぬところだ。』

剣之介かはITU衛門の反応から

平蔵が甲斐にまで進出していない確信を得て、

胸をなでおろしていた。

『なるほど。その男を理解するためにもおぬしは

その男と同じものを食おうとしているのだな。

相変わらず感心な態度だ。』

『そ、そうだな。

鰹を釣る際には餌にする鰯を自分で食べて

鰹の気持ちが分かろうとするからな。同じことだ。』

『しかし、剣之介よ。お主、鱚を釣る際には餌にする磯目を食わぬではないか。』

ニヤリとする友の鋭い切り替えしに二の句の継げぬ大鱚 剣之介であった。

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コメント

うむむ
そのITU衛門も盗賊か
羅亞麺などを食う盗賊はいかぬな
いずれお縄にしてくれるわ

投稿: へーぞー | 2007/12/12 00:58

ITU衛門は関東では羅亞麺を食べてるようですが
甲斐の国に戻ると河口湖周辺で
富士吉田うどんを食べて回ってるそうですよ。

剣之介も誘われてるとかないとか。

投稿: Kenneth.K | 2007/12/16 20:58

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