清酒考
師匠のあっちへのコメントに対して、、、、コメントを書こうかと思ってたんですが、いろいろと長くなりそうなので、新エントリにしてみます。
師匠のいうことはごもっとも。大手が無茶してる中、まじめに作ってた小規模酒蔵があったからこそ、少し前の地酒ブームがあり、いろいろな旨い酒が出回るようになったわけです。
もちろん純米酒も、大吟醸も旨い。しかし、いろいろとおべんきょしてると、別の見方もあることを知るわけです。
非純米酒=アルコールを混ぜた偽者、という誤解。
この印象は私より上の世代の方に多いと思われます。こういう誤解の元になるのは、清酒ではなく、合成酒と呼ばれる、ある意味偽者のお酒や、三増酒のような、水増し、いやアルコール増しされたものが出回ってた時代の名残だと。
現在でもパックの酒見てると(特に、安物な鬼殺しとかね)「合成酒」と書いたものがありますが、三増酒はもうないらしい。
醸造用アルコールが入っている=上記のようなお酒、という認識が強いようですが、「もやしもん」とか、その他の情報から学んだのは、今のお酒は、「酒造の補助」のような感じで醸造用アルコールを入れるわけで、それで水増ししているものでもなんでもないということ。その時に使っているのも工業用アルコールではなく、ある意味焼酎のようなものらしいです。もしこれが「米焼酎」だったとしたら、これって純米じゃね?
いろんな酒蔵の杜氏さんも研究者も、必死になって、いかに旨い醸造用アルコール使用の酒を作るか、の研究をされているようです。
だから、私は「純米」であるかどうかを判断基準にはしていません。
さらに。。。これも「もやしもん」知識ですが、前に法律が変わって、昔と基準が変わったそうで、以前なら捨てていたような糠だとか、精米屑の部分を使っていても、「米だけの酒」として「似非純米酒」として出てたとか。確かに何年か前に、そういう酒のCMありましたよねぇ。。。
というわけで、「うまけりゃいいじゃん、純米でなくても」というのが持論です。
さて、その他の話題として、吟醸、大吟醸に関しても「もやしもん」で面白い課題が挙げられていました。
吟醸で60%、大吟醸で50%以下の精米歩合。こういう基準があるようです。つまり、酒米の半分近くから、半分以上の部分を研ぎ落とし、残りで作った酒がこう呼ばれるそうです。
米の芯の部分こそが酒造りに必要な部分で、その周囲は雑味になるそうです。だから精米歩合が高い(数値が低い)ほど、雑味のないすばらしいお酒になるとか。
でも、、、逆に言うと、せっかく作った米の半分ぐらい捨てているのだ、と。
「もやしもん」では、その問題提起だけではなく、「せっかくの宝石の原石、磨きあげてすばらしいものを作らないのも罪」という意見もある。至極ごもっとも。
アジフライの延長戦で飲み続けてる安ワインが回ってきて、収集がつかなくなってきましたが、どんな酒も、シチュエーション次第だと思うわけです。
旨い酒を飲むぞ、と構えるときは、そりゃもう旨い純米吟醸系の地酒を探すでしょう。普段飲むなら、純米でなくても、「菊水」とか、「春鹿」とか、お気に入りのやつを。もっと消費量が多い時は、、、、パックの菊正で。。。
外で飲むときもそうです。「あじと」行ったら、そりゃもういろいろわがまま言いますよ。でも「かどや」なら「二級酒!」です(w
ようは楽しく飲めればいいんです。こだわりを持つのはいい。押し付けられると邪魔。
「かどや」に連れてって、「この酒は純米じゃない」とか言われたら。。。「帰れ」といっちゃいますよね。ま、そういうことです。どんだけ楽しんで呑めるか、酒を旨くしてくれる店か、仲間か、場か、そっちのほうが大事だなぁ、とつくづく思う酔っ払いな私。
#収集付かなくなったのでこのへんで。
追記:ここ見るとさらにいろいろおべんきょになりますなぁ。アルコール添加は江戸時代すでにあった技術だとか。。。
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コメント
純米酒がうまいて
べつに根拠があってゆうてるわけやないねんで
未成年の頃から今までに飲んだ酒の八割はアルコール添加酒で
ゆうたとおり
純米酒なんか近所の酒屋に売ってへんかったしね
飲む機会がぜんぜんなかってん
四十ぐらいまではオールアルコール添加酒やったし
それが当たり前やと思てた
それが
なんかのとき
たまたま飲んだ酒が「あら?」思て
銘柄どこ?て聞いたらぜんぜん知らん酒蔵で
よぉ聞いたら純米酒や言うねん
その頃のボクは
純米酒がどういうもんかもよぉわからへんかったけど
「へええ」と思うがな
そんなことがなんべんかあって
「あら〜これも純米酒かいな」て思いはじめると
高い剣菱やら賀茂鶴の大吟醸はあほくさなってしもてん
ゆうとくけど
純米酒の中でも半分以上はカスやで
アタリもあるけどハズレもある
いやハズレの方が断然多い
そうゆう言い方で言うと
アルコール添加酒の方がハタリハズレ少ないわ
純米酒のヒドいやつはね
どないしたらこんな不味いもん作れるねんゆうぐらい不味いで
銘柄そのものがアカンやつも多いし
好きな銘柄の中でもアカン種類のんもあるし
アタリはごくまれやねん
そん中から「これはうまいで」ゆうのんをゆうたつもりやから
悪気はないで
押し付ける気もないで
けどまあもうやめとこ
蕎麦と酒は語れば友だちなくすからなぁ
投稿: Sa. Sa. King | 2009/01/30 00:31
すんません、別に喧嘩売ったわけじゃないんですけど、
私なんぞがあれこれ考えるのも、すでに通られた道ですよね。
ただ、私が日ごろ積極的に選ぶ酒である
春鹿や菊水(辛口、槽口)、
そしてもう一回飲みたい、お勧めしたい
無手無冠の酒槽一番汲み、、、
どれも純米じゃないんで、お勧めしてもだめかなぁ、とか
思うとちょっとさびしくて^^;;;
投稿: ごるご十三 | 2009/01/30 07:37
削った米のカスは
米粉となります
いろいろあってね
炊いた米を乾燥させて粉にしたのとか
生米を粉にしたのとか
蒸したのとか
いろいろです
純米はササキンのおっちゃんがゆーよーに
当たり外れがおおいね
でも
嗜好品だからね
ボクの店では
ボクがうんまい!
と、思ったのだけ置いてます
嗜好品だからー^^
投稿: じねん親方 | 2009/01/30 15:48
>親方さま
なるほど、当然と言えば当然ですが、八十八の神様の宿る
お米、あだやおろそかにはされていないのですね。
勉強になります。
嗜好品、おっしゃるとおりです。
人それぞれ、何を旨いを思うかはいろいろですよね。
いろんな人の好みを教えてもらって、そして味わってみるのが
いいのかも。
投稿: ごるご十三 | 2009/01/30 23:27